村の隠れた“人”の魅力を発信。Local Write プロジェクトを作った想いとは。

鈴木)今日は、よろしくお願いします!まず、自己紹介をお願いします。

天野)椎葉村に来て3年目、地域起こし協力隊の天野です。このLocal Writeプロジェクトの運営や、合同会社UIキャストという地域でのIT事業をしてたりしています。

鈴木)このLocal Writeプロジェクトとは、具体的にどういった活動なんですか?

天野)村外のライターさんに記事を書いてもらってつながりを作る取り組みです。より椎葉に来てもらいやすいように交通費や、村内の消費に対してお金が出る仕組みをとっています!取り組みから1年目で25人、現在は30人以上のライターがLocal Writeプロジェクトで椎葉村を訪れていますね。

鈴木) 30人!多くの人が利用されているんですね!

天野)そうですね。計算すると、1人が定住するのと同じくらいの経済効果が出てると思います!

Local Writeプロジェクト 1年目で椎葉村に来た人達のマップ。名古屋からたくさん!

ローカルヒーロー、村では誰もが主人公。

鈴木)Local Writeプロジェクトを始めたきっかけとはなんですか?

天野)地域の面白いことや人を、見える化したかったんです。地域に住んでいると、誰もが生きる知恵やその人ならではの特技を持っていたり、一人何役もの役割を担っています。それってなんだか、誰もがヒーローみたいだなって思って。
メディアの取材等で表に出る人って固定化されがちだけれど、村の魅力は村に住み生きる“人”、それぞれにあるんです。その部分を見てもらいたいし、記事にすることで、そういった人たちが見出されるきっかけになって欲しいんです。

鈴木)なるほど!村には、どんなローカルヒーローがいるんですか?

天野)例えば、村のおばあちゃん。神楽の時に「ふるまい」という神楽の時に地域の女性陣が手作りの料理を振る舞うんだけど、あのおばあちゃんがいなかったらこの味は生み出せないなとか、今まで聞いた事のない漬物の作り方とか。
他にも、色んな生きる知恵や、おもてなしの心を持った人がいて、そういった人ならではの”奥深さ”に触れると、ローカルヒーローらしさを感じますね。

雑誌ソトコトに載った「Local Writeプロジェクト」を紹介してもらった様子。

移住しなくていい。多様な関わりしろが生まれるきっかけに。

鈴木)Local Writeプロジェクトでどんな効果が生まれているんですか?

天野)このまま人口が減少し続けたとしても、関係人口で仲良くなった人たちが人手が必要なタイミングで椎葉村に来てくれたら、この地域は持続可能だと思うんです。例えば、神楽や村のお祭りを運営する時だったり、田植えや稲刈りで人が必要な時など。そのためには、住んでいなくても村のことを考えてくれる「関係人口」という考え方が重要で、Local Writeプロジェクトはそういった多様な関わりしろを生むきっかけになると思うんです。

村の子供と遊ぶ様子。このお家には椎茸をふんだんに使った夕飯をいただいたり、ご自身で改修した二階部屋に宿泊までさせていただき、椎葉村の人の温かさに触れた。

Local Writeプロジェクトのこれから

鈴木)今後、Local Writeプロジェクトでは、どんな展望を考えているんですか?

天野)いま、動き始めているのは、仕事百貨とのコラボです。代表の中村さんとのツアーや編集合宿などを村外の人向けに開催して、読み物としてより面白い記事を作ったり、「編集」という視点で地域を見てみることで、新たな可能性を発掘したりしたいですね。

鈴木)それは、面白そうですね!椎葉村に興味を持つ人がより出て来そうですね。

天野)はい!これまで椎葉村を知らなかった人にも、知ってもらえる機会に繋がりますしね。ただ、一番見てもらいたいのは、椎葉出身の村外に住む人です。地元ってこんな面白かったんだって思ってくれたら嬉しいし、昔の椎葉村を知っている人が戻って来ることで、より椎葉らしい伝統や文化の継承に繋がると思うんですよね。椎葉出身者と移住者がともに、椎葉の文化や人の深みに気づくきっかけになる、そんなメディアにしていけたらと思います!

山の上に行くと、眼下に広がる雲海。こっそり、人が写ってるのもポイント。
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