コンニャクとアク

鶴富屋敷でコンニャク作り体験をしました。コンニャクはコンニャクイモから作られる、ということは本で読んで知っていましたが、本物のコンニャクイモを見るのは初めてでした。私が訪問する前に、すでに2時間ゆでてあったコンニャクイモを、まず手袋をはめて皮をむき、その後、木の棒やマッシャー、そして自分の手でつぶし、水を加えながらどろどろにします。

ゆでたばかりのコンニャクイモは美味しそうなふかしイモの匂いがしました。しかしそのまま食べることは出来ない、それどころか、つぶしたコンニャクイモが肌につくと痒くなる、といったことを指導する方に説明してもらいます。知らないことばかりです。

「これにアクを入れると固まります」と説明を受けます。容器に入れて準備してあったアクを、どろどろのペースト状になったイモに注いでかき混ぜると、急にふかしイモの匂いがコンニャクの匂いに変化します。それを手で丸め、釜の中のお湯に投入します。明日の朝にはコンニャクが完成するそうです。面白くてたまりません。

しかし私は、アクというもの自体、どうやって作るのかすらよく知りませんでした。作り方を教えて下さる方に、「このアクはどうやって作るのですか?やはり何かの灰で作るのですか?」と質問すると、「樫の木の灰にし、それをサラシにくるんで炊いて、その上澄みを使うんだよ。うちの裏の山には樫の木がたくさん生えているからそれを使うんだよ。」と教えてくれます。

コンニャクの味はアクによって変わること、新しい木のアクを使うか古い木のアクを使うかで味が異なること、上澄みの取り方にも色々あること、そしていい味のコンニャクを作るためにはアクが大事で、そのアクの作り方にも秘伝があること、など様々なことを教えていただきました。

コンニャクイモすら初めて見た私にとっては、アクがそんなに重要だなんて想像もできませんでした。私が作ったコンニャクの味についてはここでは書かないでおきますが、またコンニャクを自分で、次はアクにも気を付けながら、作ってみたいと思わせる体験でした。

TI

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