カラオケボックス

初めて椎葉村を訪れた日のことです。昼間は椎葉村に詳しい方に村内のあちこちを案内していただき、夕方からは村の方々との「交流会」に参加することになりました。案内してくださった方から「カラオケボックスで交流会をします」との説明を受け、「椎葉村でカラオケボックス?カラオケボックスで交流会?」と頭の中には「?」がたくさん浮かびましたが、言われるがまま村の方々や地域おこし協力隊の皆さんについて行きました。

到着した場所には「カラオケつるとみ」という看板がかかっていますが、私の知っているカラオケボックスとは似ても似つかず、むしろ集会所のような建物。私の頭の中にはさらに「?」が浮かんできました。

中に入ると、仕出し料理やお握りがテーブルの上に並べてあり、確かにカラオケマシーンとマイク、コントローラーがありますが、どこをどう見ても普通の集会所であり、やはり私の知っているカラオケボックスとは様相が異なります。

地域おこし協力隊の方の音頭とともに、乾杯、自己紹介を行い、料理を食べ飲み物を飲みながら、様々な会話で盛り上がります。そのうちあるお子さんがコントローラーでボーカロイドの曲を入力して歌いだすと、それからは皆さんが次々と、最新の流行曲から80年代のナツメロまで様々な曲を歌いだします。

交流会に参加したのは私を入れて十数人。3歳や9歳の子供たちから20代、30代、40代まで様々な世代、そして村の方々、地域おこし協力隊の方々が参加しており、思い思いに歌い、会話し、料理と飲み物を楽しんでいます。私が今までに行ったことのある(といっても大したことはありませんが)どのカラオケボックスとも雰囲気が異なっていましたが、今までに経験したことのないカラオケボックスの楽しみ方でした。

カラオケボックスとは友達同士、同世代同士が少人数で楽しむもの、他の世代とは切り離された空間で楽しむもの、ましてや地域のつながりとは関係ないもの、と思っていた私にとっては、こんなカラオケボックスもあるんだ、このようなカラオケボックスの楽しみ方もあるんだ、と視野が広がった、色々な意味で楽しい「カラオケボックス」でした。

TI

by
関連記事

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です