おばあちゃんが教えてくれる「こんにゃく作り」

季節は真冬、二月に、

こんにゃく作りを体験させていただいた。

場所は、山々に囲まれたお家で。

おばあちゃんは、まるで自分のおばあちゃんかのように

優しくこんにゃくの作り方を教えてくれる。

茹でたこんにゃく芋の皮をむいた
こんにゃく芋を茹でた後に皮をむいたところ

今日初めてあったはずなのに、すでに会ったことがあるような感覚だ。

ちょっと離れたところで、おじいちゃんが竹かごを編んでいる。

黙々と編んでいる。わたしは、ただその様子を見ている。

「今、日本で竹かごを編める人ってどれくらいいるんだろう?」

なんて思いながら。

おじいちゃんのことを色々聞くこともない。

わたしのことを色々聞かれることもない。

わたしは、おじいちゃんとおばあちゃんのことを前から知っていたのか。

おじいちゃんとおばあちゃんは、わたしのことを前から知っていたのか。

いや、今日が初めてのはずだ。

最中、わたしは「これは夢なんじゃないか?」

と、ふわーっとした感覚を覚えた。

こんにゃくを煮ている

これが夢ではないのだが、夢でもおかしくない。

心地よい夢と区別がつかない、そんな記憶として残っている。

おばあちゃんの手の厚みがかっこよかった

ライター 椎葉美耶子。名古屋在住、父が椎葉村大河内地区出身。

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