おばあちゃんが教えてくれる「こんにゃく作り」
季節は真冬、二月に、
こんにゃく作りを体験させていただいた。
場所は、山々に囲まれたお家で。
おばあちゃんは、まるで自分のおばあちゃんかのように

優しくこんにゃくの作り方を教えてくれる。


今日初めてあったはずなのに、すでに会ったことがあるような感覚だ。
ちょっと離れたところで、おじいちゃんが竹かごを編んでいる。
黙々と編んでいる。わたしは、ただその様子を見ている。

「今、日本で竹かごを編める人ってどれくらいいるんだろう?」
なんて思いながら。
おじいちゃんのことを色々聞くこともない。
わたしのことを色々聞かれることもない。

わたしは、おじいちゃんとおばあちゃんのことを前から知っていたのか。
おじいちゃんとおばあちゃんは、わたしのことを前から知っていたのか。

いや、今日が初めてのはずだ。
最中、わたしは「これは夢なんじゃないか?」
と、ふわーっとした感覚を覚えた。

これが夢ではないのだが、夢でもおかしくない。
心地よい夢と区別がつかない、そんな記憶として残っている。

ライター 椎葉美耶子。名古屋在住、父が椎葉村大河内地区出身。
2019-03-12 by
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